カイレン博士
ポータブル電源やバッテリーはなぜ、
電気が使えるんですか?
えっ!!!
助手くんは、電池の仕組みも知らないのか?
いままで当たり前に使っていたので
疑問に思ったこともありませんでした
それなら今回はポータブル電源やバッテリーで、
なぜ電気が使えるか解説するぞ
なぜ、電池で電気が使えるの?
なぜ、ポータブル電源やバッテリーは電気を貯められるの?
そんな疑問を持ったことはありませんか?
今回はそんなバッテリーの蓄電のひみつを調べてみました。
電池の歴史は意外と古く2000年以上前に作られた
「バグダッド電池」が初めての電池と言われておるのじゃ
2000年前だと日本はまだ弥生時代ですよ!!!
そんな前から電気は使われていたんですか?
当時はまだ、電気の存在は確認されておらず
金属のメッキ処理をするために使っていたようじゃ
電気を使う目的で作られた電池は
いつ頃ですか?
1800年にイタリアの物理学者ボルタが発明した
「ボルタ電池」から始まったと言われておるのじゃ
イタリアの物理学者、アレッサンドロ・ジュゼッペ・アントニオ・アナスタージオ・ヴォルタ伯爵(アレッサンドロ・ボルタ)が、1800年に銅・すず・食塩水で作った「ボルタ電池」が世界で初めての電池と言われています。
この「ボルタ電池」に液体(食塩水)が使われていたことから、電池の漢字に「池」が使われています。
尚、電圧の単位「ボルト」は、ボルタの名前からつけられました。
カイレン博士!!!
ボルタ電池はどんな仕組みですか?
ボルタ電池は
・プラス極材料に銅
・マイナス極材料にすず
・電解液には食塩水
を使っていたのじゃ
ボルタ電池の仕組みは意外と簡単ですが
食塩水が中に入っていると
持ち運びが大変ですね!!!
そうなんじゃ
1888年にドイツのガスナーが
電解液を石膏で固めた
乾いた電池「乾電池」を発明したのじゃ
ドイツのガスナーが1888年(明治21年)に電解液を石膏で固めた電池を発明しました。この電池は水分はあってもこぼれない乾いた電池「乾電池」と呼ばれました。
実は3年前の1885年、日本でも屋井先蔵(1864年〜1927年)が独自の方法で乾電池を作り上げましたが、特許申請の費用を工面できなかったために、乾電池の発明者として名前を残すことができませんでした。
カイレン博士!!!
乾電池も充電すれば繰り返し使えますか?
乾電池は絶対充電しちゃだめじゃ
乾電池を充電すると内部でガスが発生し
液漏れや発熱、破裂するおそれがあるのじゃ
そんなに危険なんですか!!!
なんでバッテリーや蓄電池は充電して
何度も電気が利用できるのですか?
乾電池とバッテリー・蓄電池は材料と造り方が異なり
電気を使った時に化学変化した物質が
充電することで再びもとの状態に戻るため
繰り返し充電して電気を利用することができるのじゃ
乾電池は一次電池と呼ばれ、使い切りの電池です。
化学変化が進むと、だんだん電気を起こす力が弱くなります。
バッテリーや蓄電池は二次電池と呼ばれ、充電して繰り返し使える電池です。
電気を起こす力がなくなっても、電気を逆に流す(充電する)ことで、元の力を取り戻すことができ、繰り返し利用することが可能です。
乾電池が充電できない理由が
バッテリー・蓄電池と材料や造り方の
内部構造が違うためだとわかりました
乾電池やバッテリー・蓄電池は
用途に合わせて適切に利用して欲しいのじゃ
バッテリーや蓄電池に
種類がありますか?
バッテリーや蓄電池は主に以下の種類があるのじゃ
・鉛蓄電池
・ニカド電池
・ニッケル水素電池
・リチウムイオン電池
鉛蓄電池 | ニカド電池 | ニッケル水素電池 | リチウムイオン電池 | |
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主な利用用途 |
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特徴 | マイナス極に鉛、プラス極に二酸化鉛、電解液に希硫酸を用いる大容量電池。自動車の普及にともなって発達しました。 | 「ニカド」とはニッケルとカドミウムのことで、マイナス極にカドミウム、プラス極にオキシ水酸化ニッケル、電解液に水酸化カリウム水溶液が用いられます。電圧は乾電池とほぼ同じ約1.2V。 | マイナス極に水素吸蔵合金、プラス極にオキシ水酸化ニッケル、電解液に水酸化カリウム水溶液が用いられており、ニカド電池のマイナス極に使われているカドミウムを、水素吸蔵合金に置き換えた構造です。 | マイナス極に炭素材料、プラス極にリチウム含有金属酸化物、電解液には有機電解液を使用。大容量かつ小型であることから、多くのモバイル機器に搭載されています。 |
メリット |
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デメリット |
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【参考】電池工業会
今回は、ポータブル電源やバッテリーはなぜ蓄電できるか、電池の歴史もふまえて勉強しました。
ポータブル電源やバッテリーや蓄電池は、外見が異なるので、いくつかの種類に別れていると思っていましたが、内部構造まで異なるとは思いもしませんでしたした。
それぞれメリットデメリットがあり、あまり意識せず利用していますが、私達の生活を豊かにしてくれる頼もしい相棒として、今後も活用していきたいと考えています。